先日、メルカリで額面以上の価格で現金が取引された行為に対し、出資法違反で4人が逮捕されました。

2017年のメルカリに関する不正利用者で逮捕された内容や、副業や不用品売買の場として利用するにあたっての注意点を紹介します。

現金販売時の額面以上の部分が利息相当に

一時期、上の画像のような出品が話題となりましたね。

当初ニュースで耳にした際、現金を2割増しの価格で出品してだれが買うのか?という印象を受けましたが、意外にも売れているようでした。

額面を超えた部分が利息と判断され、キャリア決済やクレジットカードのショッピング枠による引き落としまでの期間までお金を借りたとして利息が計算さた模様で、法定金利の4~6倍に達するとして、出資法違反が適用になったとのことです。

参考記事:携帯キャリア決済のデメリット|現金化と利用者の対応の悪さ

ただ、全盛期にはたくさんの出品があったにも関わらず、今回逮捕されたのは4人と少ないようにも感じたので、繰り返し販売するなど悪質性の高いものが摘発されたようにも思います。

他のサイトでも現金を出品していた方はいたと思いますが、結局購入されなかったりで未遂に終わり、結局のところ逮捕された方はほんの一部のように感じます。

出品した方の中には、お金(利益)さえ手に入ればよいと出品していた方もいたかと思いますが、たとえフリマアプリであっても、法律に従った対応が求められるという典型ではないかと思います。

2017年のメルカリ関連の問題行為

先ほどの出資法違反行為を除き、2017年のメルカリに関連した犯罪行為などの問題行動を中心に紹介したいと思います。

メルカリアカウントの販売業者が逮捕

SMS認証用の電話番号さえあれば、無料で作成できるメルカリアカウントを不正取得して販売する業者が、「私電磁的記録不正作出・同供用の疑いで」で逮捕されています。

普通の使い方をすれば1人1アカウントで、不正行為を行って強制退会処分となっても利用できなくなるだけなのですが、退会処分となった利用者が再度メルカリを利用できるために購入する例が後を絶たなかったのではと思われます。

用途は主に、規約違反となる無在庫出品に利用するためと思われますが、売る側も買う側もこぞって問題行動を行う方だったため、これ以降無在庫出品が実践しにくい状況になりました。

2017/6/7付で、メルカリのアカウントを不正取得して転売していた業者が逮捕されました。 元々規約で複数のアカウントの保有が禁止されていたこともあり、またメルカリ内での不適

万引き本や盗品野球ボールの販売

本人確認が甘いことを理由に、メルカリが盗品の販売所として利用されるケースが相次いでいます。

万引き本は被害を受けた販売店の独自調査で、野球ボール・用品は中古店などへの売却履歴やメルカリでの販売状況から逮捕に至ったようです。

以前よりも商品販売への敷居が下がったことによって起こりやすくなっているとも考えられますが、個人的には匿名発送や本人確認の甘さも含め、犯罪者にも有利な環境が揃ってしまっていると思います。

メルカリ側も利益を優先するためか、あまり積極的な対応を行っていないため、起こるべくして起こった事件のように思います。

最近ではようやく個人情報登録を必須化するなど、不正利用者対策として対応を強化していくようです。

参考記事:メルカリで規約違反行為への対策強化!個人情報登録必須化へ

偽物のオフィスソフトインストール販売

市販されないOffice Professional Plus 2013を不正に複製・インストールしたPCをメルカリ内で販売したとして、逮捕された事例があります。

購入する側もおそらく、十分な知識がない利用者、あるいは違法と知っていながらも安く購入したい利用者だと思うのですが、出品者の住所を直接開示しない、あるいは匿名化できる制度がこういった行為を助長しているのではないかと思います。

こちらは現在でも違法なソフトが入ったPCが出品されているので、もしメルカリ内でOfficeソフトのパッケージがないOfficeソフト入りPCを購入する場合には、以下の記事を参考に対応してみてください。

参考記事:初心者要注意!メルカリのパソコン屋を調査した件!

無在庫転売および出品ツールの販売

こちらは先ほどのアカウント販売業者の逮捕とも関連しますが、規約違反行為となる無在庫での販売および出品ツールを利用した大量出品が一時期まで多数存在していました。

逮捕者が出るまでには至っていませんが、無在庫転売は都度アカウント停止、出品ツールはすべての利用者が悪用しているわけではないので、廃止を条件に事件化には至っていない模様。

かつて迷惑行為を助長したツール販売者、コンサルタントは、さんざん場を荒らして他の出品者や購入者に迷惑をかけたにもかかわらず逃げ延びてしまったというのが現状のようです。

こういったメルカリでの迷惑行為を助長することで稼いでいた方々こそ、何かしらの罰則があるべきですが、現状はただのぼったくり商法と変わりないので関わらないのが一番のようです。

最近はヤフオク!の無在庫転売に鞍替えしているようですが、こちらもただただ迷惑なだけですね。

2016年~2017年前半にかけて大流行したメルカリでの無在庫転売ですが、メルカリアカウント作成・販売業者の逮捕や、自動出品(スパム行為)ツールへの規制等、メルカリ側も本腰を入れて

取引で注意したい3つのこと

最後に、取引でトラブルを避ける、あるいは犯罪行為に加担しないために注意したいことを紹介します。

偽物が多く、知識がない場合は取引を避けるべき

メルカリに限らず、個人売買で多いのは偽物をつかまされることです。

商品にもよりますが、偽物または違法なもの(であることがほぼ確実であもの)が多数出品されているジャンルも見受けられます。

特に十分な知識がない場合には、偽物とわからずに騙されて購入させられてしまうことになるので、安くてもおすすめはしません。

明らかな偽物の場合もあれば、うまく本物のように見せかけて販売してくる場合があるので、あまり相手のことを信頼しすぎない姿勢が必要なのではないかと思います。

動作確認・不具合箇所の確認は必ず行う

トラブルで多いのが、いい加減な出品時の説明により、商品到着時にもめるというものです。

例えば、機械関係であれば商品の状態とともに、どの範囲までの動作を保証するかというのが重要になってきます。

一方で、新品・未使用として動作するものと同程度の値段で出品される商品であっても、「クレームは受け付けない」と書いてあるだけで、動作を保証するのかしないのかわからないものが多数存在します。

値段的には動作するものであっても、それが動作保証のない商品であれな値段ほどの価値はないので、不確実な部分については確実にしておくと良いでしょう。

新品でもジャンクという扱いの出品者もいますので、説明文を読んで個別に判断することが重要です。

同一ジャンル・商品の大量出品は疑うべき

例えば、先ほどの未読の万引き本や中古の野球ボールの出品では、通常あり得ない数を出品しているため、第3者から見ても怪しさがありますね。

他にも、繰り返し同じような商品を繰り返し大量出品していると問題があるようなものが存在します。

お酒類:酒税法
中古品:古物営業法
未読本:万引き(窃盗)

これはあくまでも一例となりますが、第3者から見ても個人の不用品レベルにとどまらない出品が多い場合には、何かしら法律に引っかかってくる可能性がありますね。

自身も以前はメルカリで多く購入させていただく機会がありましたが、最近は消耗品類をポイントキャンペーン時に買うくらいになりました。

良い出品者が多数の中で、こういった悪い出品者、中には逮捕される事例も目立ってきているので、たかがフリマアプリとは言え、利用する際は十分注意するようにしましょう。

トラブルが起こってしまった場合には、以下の記事も参考にしてみてください。

メルカリ、ラクマで体験!フリマアプリでの10のトラブル事例集と対処法
メルカリでトラブルが急増!?取引での8つの違法・注意事項