2016年~2017年前半にかけて大流行したメルカリでの無在庫転売ですが、メルカリアカウント作成・販売業者の逮捕や、自動出品(スパム行為)ツールへの規制等、メルカリ側も本腰を入れて対応を行っています。

現在でもメルカリでの無在庫転売屋は生き残っていますが、最近新たに行われた規制や、ヤフオク!へも進出してきている現状について、実践するべきでないお金稼ぎ(副業)として紹介します。

メルカリでのこれまでの無在庫転売の状況

過去に作成した記事とともに、これまでのメルカリ無在庫転売の様子・状況をまとめます。

・遅くとも2015年には流行りだし、2016年に本格的に流行
・規約違反でアカウント停止も、アカウント購入で繰り返し実践
メルカリ側とのいたちごっこを繰り返すため規制へ(通常利用者は迷惑)
・自動出品(スパム行為)ツールへの規制(2016年12月に1回目の規制)
・出品規制、ツール廃止、アカウント業者逮捕(2017年6月前後)
・出金制限(停止アカウントに登録済み銀行口座への出金制限・2017年9月)

メルカリ無在庫転売自体はメルカリの利用規約違反となるので、いずれは出品しているアカウントが停止されるのですが、別のアカウントを購入したり、自己作成して繰り返し行う方が途絶えることはありませんでした。

2016年12月には自動出品(スパム行為)ツールへの規制が行われましたが、それでもツール側が対策を行って繰り返し不正行為を行う利用者が絶えず、2017年6月前後のアカウント業者逮捕、ならびに自動出品ツールの廃止につながっています。

それでも抜け道は存在し、複数のアカウントを作成して無在庫転売を行う利用者がいたためなのか、規約違反(複数のアカウント保有)であることが確実な、他アカウントで登録済み銀行口座への出金ができなくなる状況に追い込まれています。

フリルでも、同時期に本人名義以外の口座の登録を禁止するなど、より一層不正行為となる無在庫転売への取り締まりが厳しくなってきています。

現在は、別の銀行口座を用意したり、自分の保有するアカウント同士で購入しあえば売り上げ金自体は移動可能なようですが、無在庫転売自体が運営からも購入者側からも嫌われ、出品者のための不適切なお金稼ぎ手段となり下がってしまっています。

メルカリの無在庫転売が未だ紹介・実践される理由

すでにメルカリをはじめとしたフリマアプリでの無在庫転売は、厳しく取り締まりが行われている一方で、今現在でもyoutubeなどで紹介・実践されていることを把握できます。

ここまで説明すれば、自分以外の利用者・運営者に迷惑をかけると意味で、副業とはいいがたいのですが、それでも紹介・実践されている理由についてまとめます。

<実践者の主なメリット>
・在庫不要で低資金でも実践できる
・初心者でも初月から10万、20万という単位で稼げる
(⇒規制への対策が不可欠となりますが・・・)

<紹介・教育者側の主なメリット>
・コンサル料、紹介報酬が獲得できる
・規約を無視すれば稼げ、コンサル料等を得るのに有利
(再現性が高い)

参考:メルカリ無在庫転売は誰のために?転売塾と商品の見分け方について!

ゆえに、メルカリでの無在庫転売は実践者ならびに紹介・教育者自身の稼ぎのため、規約違反・不正行為にも関わらず実践されているとみなすことができます。

無在庫転売に関連した塾などもいまだに募集されていますが、教えられるのはまともな物販の手法ではなく、規約違反に対する規制をうまくかいくぐる方法ではないかとおもいます。

規約に沿っていないという意味では中身にはほぼ価値がないのですが、やたらコンサル料や塾費用はかさむので、ぼったくりや詐欺的といった印象がまっとうです。この記事を見てくださった方は、無在庫転売にはかかわらないようにしましょう。

ヤフオクでの無在庫転売も拡大傾向

メルカリでの無在庫転売の規制が強化された影響もあり、フリル、ラクマ、ヤフオク、モバオクなどへ無在庫転売の場を移そうという流れが一部であります。

今回はヤフオクでの無在庫転売について取り上げて説明します。

ヤフオクでは、自転車操業となる行為として、「落札者の入金を商品調達に充当することを前提に出品すること」を禁止行為と定めており、ヤフオクでの無在庫転売は禁止されています。

一方で、ヤフオクでは許可されている出品ツールを利用した大量出品が可能であり、一度出品する際のデータを作成してしまえば、繰り返し利用できることから、一部では出品データをお金を生み出す資産と考えられているようです。

ですが、所詮はAmazonからの直送転売なので、価格改定に対応できずに赤字になったり、キャンセルで悪評が付いたり、お客様側からのクレームが入りやすくなっており、まともな商売とはいいがたいところがあります。

最近は、日用品や家電類などの量販品を中心に、見かけることが増えましたが、これもメルカリ無在庫転売から移行してきた方々の影響ではないかと思います。

簡単な見分け方は以下のとおりで、どうしてもその商品が欲しい場合には多少高くても他の出品者から購入するか、Amazonから直接購入すると良いでしょう。

<主な特徴>
・個人出品で新品画像かつ3000個近い出品数
・送料が全国一律で、発送方法が不明確
・Amazonの梱包の場合や、同梱対応不可
・説明があまり丁寧ではない(または転載元からコピペ)

ちなみに評価が1000を超えるような出品者はあまり見かけたことがなく、頻繁にID停止になっているので、資産型といって説明する方がいる割に短命なのが致命的です。

せめて、一度手元に送ってもらってからお客さん宛に発送すれば規約通りの出品となりますが、送料分の価格を上げてでも規約を守り入札が減るのを許容するか利益を削るかのどちらかとなり、旨みが減ってしまうために実践される方は皆無なようです。。。

対応は悪く、債務不履行のケースも

ヤフオクの無在庫転売も、メルカリ無在庫転売と同じで、実践者側の利益のために規約違反を顧みずに実践されています。

当然在庫を確保して出品している一般的な出品者と比較しても、対応が悪かったりといったところがあるようです。

ビジネスモデルが自転車操業に近いものなので、実際に別のところでの資金が回らず、入金をしたのに商品が発送されずにトラブルになっているケースも見かけました。

これらの事実や、実際の取引者の評価より、まともな商売とは思えないので、副業としては稼げても実践すべきではない方法です。

先ほどのように、メルカリ⇒ヤフオク無在庫への勧誘があるのは、紹介する側の利益が目的になっているので、副業目的であっても手を出さないようにしましょう。

メルカリやヤフオクでの無在庫転売まとめ

度々規制が行われており、稼ぐことはできても、周囲からの評判はすこぶる悪いのが規約を無視した無在庫転売の特徴です。

稼げるという意味では副業になるのかもしれませんが、副業としての価値はゼロなので、手を出さないようにしてください。

物販業で稼ぎたいなら、必ず仕入れを行ってから販売することを心がけてください。